懊悩煩悶ブログ

物欲にまみれたサラリーマンの悪戦苦闘記録

カシオPB-100の思い出

私が高校/大学には行かずに高専に進んだことは、先のエントリーで述べました。

 

入学前、学校案内のパンフレットを見ると、学内にコンピューター棟という建物があるじゃないですか! よし、コンピューターを思う存分触れるぞ、とSF少年だった私は胸を踊らせました。

 

しかし、その期待は入学後に幻滅へと変わります。コンピューター棟に置かれていたのは、東芝のTOSBACというミニコンでした。40年近く前の時点で、すでに旧式の代物でした。

 

空調の効いたガラス張りのマシンルームに鎮座しているそのコンピューターは、正面パネルにチカチカ点滅するランプ、ダイヤル、トグルスイッチがたくさん並んだ、昔の特撮ドラマに出てくるレトロ風味のマシンで、なかなか格好良かったです。それは良いのですが、情報処理の授業の時間以外は、学生は自由に操作することを禁じられていました。

 

また、その情報処理の授業自体もかなりつまらないものでした。Fortranという言語で、ニュートン法やルンゲ・クッタ法といった数値計算プログラミングをやるのですが、先生がろくすっぽプログラミングの技法を教えてくれないのです。ただソースコードを黒板に書くだけ。学生はそれをノートに写してパンチカードに打ち込み、カードリーダーで読み込ませてラインプリンターに打ち出す、という機械的作業をやるだけ。それじゃ全然面白くないですよね。

 

ということで、高専時代の中頃までは、コンピューターの面白さを感じることはありませんでした。

 

しかし、ある時大きな文房具店の店先に、カシオのPB-100というポケットコンピューターが飾られているのを見かけた時から、状況が変わり始めます。

PB-100 - Wikipedia

PB-100は、アルミ製のスタイリッシュでスリムな横型筐体の、文字通りポケットに入れられるコンピューターでした。しかも定価は14,800円という低価格。実売は10,000円ぐらいだったと思います。貧乏でパソコンが買えない私でしたが、家庭教師のアルバイトなどで多少金回りが良くなったため、これなら手が届きます。

 

PB-100はBASICという言語を搭載しています。しっかり製本された分厚いBASICの解説本も添付されており、独学でプログラミングを学べます。PB-100を手に入れた私は、さっそくBASICプログラム作りに熱中します。夜中までかかって、野球ゲームやスターウォーズゲームなどを自作して楽しんでいました。

 

PB-100は液晶表示部が1行しかなく、BASICのエディターも使い勝手が今ひとつでしたが、そんなことはおかまいなしにプログラム作りに没頭します。

 

もちろん、高専の授業で必要なデータ処理や数値計算にも威力を発揮します。その場でサクサクとプログラムを作り、パッパッと計算を行って実験レポートにまとめるといったことが可能になりました。また、プログラミングだけでなく、簡易的な関数電卓としても使うことができたため、学生生活になくてはならない相棒となりました。

 

PB-100を思う存分いじり回したことで、私のコンピューター所有欲は満たされました。プログラミングという知的活動を、手のひらの上に乗るコンピューターで行うことができる。とても興奮したのを覚えています。

 

プログラミングに熱中することで、あれ、俺はこのまま高専を卒業して就職したら、プログラマーになるんじゃね? と漠然と思い始めました。そのあたりの話は、エントリーを改めて記したいと思います。

 

それではまた。